
去年のゴールデンウィークを利用して、10日間長崎に行きました。キリシタンの歴史を勉強してから行ったので、いく先々で何百年も前の出来事を肌に感じました。
大浦天主堂は昨年ユネスコの世界遺産に登録された潜伏キリシタン関連遺産の一つでもあり、国宝には珍しい西洋建築でもあります。また、ここは先に訪れた日本二十六聖人に捧げられた歴史的な教会でもあり、世界のキリスト教史に残る「信徒発見」の場でもあります。

キリスト教禁制下で建立されたこの教会は、外国人のために作られ、260年も続いた宗教弾圧の結果、国内には信徒が一人も残っていないと考えられていたと本で読みました。ここは現地の人たちにはフランス寺と呼ばれ、信者らは好奇心と恐怖心から、しばらくは遠巻きにこの教会を眺めていたようです。
教会ができて何ヶ月たっても日本人信者が訪れてこず、フランス人司祭が半ば諦めかけたころ、ある日日本人の農民が何人か入ってきて、「ワタシノムネ アナタトオナジ。サンタマリア ノゴゾウ(御像)ハドコ?」と言ったことが、発見者である神父の書簡に日本語のまま綴られています。

信徒発見のニュースが世界中に瞬く間に知れ渡り、地元の信者らにも希望の光がもたらされ、徐々に大胆に教会に来るようになってから…キリスト教弾圧が再び激化しました。

大浦天主堂には、日本中から信者が訪れますが、ミサはここでは行われておらず、少し離れたところにある別のお御堂で行われています美しい花が咲き乱れる長崎でしたが、今は亡き多くの信者の方の思いが詰まったこの地の何か胸に迫る迫力がありました。
長崎市のより北部に位置する浦上天主堂は、東洋一の聖堂と言われ、登録信者数もダントツに多いのですが、キリシタン文化にご興味のある方はぜひ行かれると良いと思います。祭壇のそばには、「先祖の旅を忘れないようにしよう」と書かれた垂れ幕(赤い筆で書かれていて、もの凄い迫力)があり、長い迫害の歴史を生き延びた信者の子孫らかミサに預かっています。
となりに座っている干からびたおじいちゃんも、いざとなったら自分の信念のために死をも厭わない信念を秘めているのだと思うと、なんだか身震いしてしまいました。実際に迫害が行われたその土地には、その記憶が刻まれているように思いました。

さて、大浦天主堂のすぐそばにグラバー園があります。暖かい春の日差しと高台から見渡す海の風景は、いくら眺めても飽きない風景でした。
池には鯉が沢山泳いでいて、子どもたちは何度も魚の餌を買って、せっせと餌やりをしていました。時々、ボー、ボーッという汽笛や鳥のさえずりが聞こえてきて、とてものどかな反面、西洋と東洋が激しくぶつかり合うことになった長崎のいう土地のテンションも感じました。

グラバー園はあまりにも美しくて快適で、許されるものなら何泊かしたいような素敵な場所でした。




いやほんと。素敵でした。


この帰り道には、長崎名物「チリンチリンアイス」を食べながら、路面電車に揺られてレトロな雰囲気を味わいました。
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