先日仕事で久しぶりにロンドンまで出かけてきました。途中、大きなスーツケースを持った観光客ともすれ違い、人の波もずいぶん戻ってきたように感じますが、オフィスの混み具合はやはり以前ほどではありませんでした。

イギリスでは今年の3月からCOVIDに関する規制が全撤廃となり、例え陽性反応が出たとしても届出義務もなく、通常のインフルエンザ扱いとなりました。公共の場でもマスクをつけている人はめっきり減ったので、パンデミックだった頃が過去のように感じますが、2年もの間に様々なことがデジタル化して行き、新しい働き方や雇用のあり方が浸透しつつあります。

この間、とあるオンラインのイベントのストリーミングに参加させていただき、女性が働きながらグローバルファームでキャリアを築いていくことについて話したのですが、過去10年くらいのワーキングマザーの経験談を伝えながら、あの頃とはワーキングマザーを取り巻く働く環境が別世界だなと感じました。特に、時間短縮や在宅勤務といった「特別な制度」に乗って自分だけオンラインで会議に出たり、自分だけ働く時間を柔軟にしてもらっていた頃に感じた、「申し訳なさ」や、同僚から受け取った「反感」は何だったんだろうと思います。

結局、頭の古い人たちにはこれまで散々文句を言われてきましたが、オンラインでも仕事ができることを先行して証明してきたワーママたち(その当時は完全亜流、今は最先端の働き方をする人たち)を取り込めていた企業ほどコロナ禍でも速やかにオンラインに働き方をシフトできたようです。やっぱりダイバーシティって大事なんだなと思います。ダイバーシティとインクルージョン(D&I)には手間も時間もお金もかかり、面倒なことこの上ありませんが、時間をかけて組織を成熟させ、そこにいる人たちのメンタルを鍛えてくれるのだなと実感します。

私ごとですがイギリスに来てからは、東京にいた時(ちょうどExecutive MBAに通い始めた頃)に社内オファーをもらって異動したアジアパシフィックのファイナンス担当を引き続きさせてもらいながら、現地で起業を準備中です。香港の朝が始まるのがイギリスの真夜中なので、時々起きているだけで辛いコールなどもありますが、完全リモートで働かせてもらいつつ、イギリスでの起業を応援してもらえるというのは、とても恵まれた環境です。

考えてみれば、一人目の子どもが産まれて時間短縮勤務、二人目の子どもが産まれて在宅オンライン勤務を経験し、現在はスタートアップの生みの親となるべく、ユーラシア大陸を超えてタイムゾーンをワープしてオンライン勤務しているわけです。まだまだ挑戦は続きます。