子連れでイギリスに移住してはや10ヶ月。親も子どもたちも現地での生活に慣れてきました。子どもたちがいなかったら、イギリスにくるきっかけもなかったような気がするし、子ども同伴だから何かと大変な気もする毎日です。

子どもたちが、「オギャー」と生まれたその日から、親としての年齢も同じく重ねてきたわけですが、成長に伴って求められる親としての能力やスキルもどんどん変化するわけで、本当に大変な仕事ですよね。

これまで色んな仕事をしてきましたが、こんなに過酷で、自分を無にしなければいけなくで、かつ他の人から上から目線であーだ、こーだ言われる仕事はかつてしたことがありません。育児を含めて「家庭内の諸々」のことを一気に担わされ、手をつけたら今度は責任を背負わされるというワンオペの理不尽さ。

日本でも散々そんな経験をしてきましたが、外国に暮らして一人で子ども達の世話をしていると、また違った意味で、ため息をつくことがあります。特にヨーロッパのような子どもの人権や児童福祉に対する意識の高い国では、親が行政から敵対視されることがあります。

例えば子どもが公近所の公園に遊びに行き、遊び疲れてベンチで休んでいたら、保護者から声をかけられ、辿々しい英語で「夕方になったら家に帰る」、と伝えたところ、夕方まで家から締め出されていると勘違いされて、小学校から電話がかかってきたことがありました。我が家にはきていませんが、アフリカきた友達ファミリーの家には移住直後に児童福祉事務所の査察がはいったと聞きました。

スウェーデンなどの北欧の国では、さらに状況が「進んで」いて、ある日突然、福祉事務所がきて子どもが引き離されていくため、事前に察知して子どもを連れて逃げだす親が増えているそうです。親が親としてきちんと子どもの世話をしていることを疑われたが最後、子どもと分離されてしまうんですね。日本では児相が後手後手に回って子どもを保護できないケースがままありますが、「こども福祉先進国」では、疑わしきは罰せられるシステムのようです。

あと、わが家ではいきなり英語の環境に置かれた子どもたちが、現地校で何とか友達作りに励んでいる状態を知ってから知らずか、「授業中にとても大人しい。家でも英語の本を読ませるなど学習させるように」と先生から言われたりしました。アジア圏の言語が英語とどれくらい違うのか理解できないのだと思いますが、まだ通学して半年そこそこの子どもに人前で発言を求めることの不理解にびっくりしました。

子どもの教育については、あれこれ調べ尽くした結果、せっかくこれまできちんとした日本語の土台が作れてきたので、せめて日本の小学校の履修過程を終えるくらいまでは、漢字や算数をの本のカリキュラムでも継続したいと考えています。そのため日本の補習校と塾に通いつつ、現地校向けのサポートは、あくまでできる範囲で行うことにしています。言語学的には、ある程度の勉強を続けていれば英語力は3年ほどかければ確実に向上することが分かっているので、母国語の現状維持の方が長期的には大切(後から何年分もまとめて漢字を覚える方がよほど大変)だと考えているのですが、現地校の先生はそんなことまで知る由もありません。

これだけやるのも結構大変で、補習校へは毎週末の送迎や保護者の当番や委員の仕事、塾の高額な授業料と膨大な宿題の世話などなど…。最近は日本との時差を利用して夫に子どもの宿題を見てもらうルーティンができてきましたが、やはり子どもの世話は終わりがなく、大変です。

というようなただでさえストレスの伴う(ほぼ)ワンオペ子育てに、行政から敵対的な味方をされたり、ストレスを与えられると本当に気持ちが萎えるんですよね。まぁ、子どもの利益を最大限に配慮した社会にいることは安心ではあり、私に何かあっても、近所の人や学校が「必要なお節介」をしてくれること請け合いなのですが、時に親に対しては厳しいなぁ、と感じることがあります。