The University of Oxford, Lady Margaret Hall College

出願要件を見たので、次にどれくらい時間がかかるのか、何をどんな順序で攻略すればよいのか見ていきましょう。

一般的に言って、ビジネススクールを含む海外留学の準備をする場合、非英語圏から申請する場合はは、それなりの準備期間を割かなくてはならないようです。英語と能力試験が主なものになりますが、日本の学校できちんと基礎学力がついていれば恐れることは何もありません。自分の国の言葉でしっかり論理立てて物事が考えられること、教養があること、好奇心や学習意欲があることが何よりも大切!世界の共通言語はブロークンイングリッシュですので、少々の間違いやイントネーションがあった方が、グローバル人材としての奥深さを醸し出すことができます。

スコアメイク

スコアメイクは人によって数ヶ月から数年(1年位内が多そう)というのが肌感覚です。

まず、最初のハードルは英語の試験(概ねアメリカはTOEFL、イギリスはIELTS。学校による)。今の実力がどこにあるかでかかる時間は人それぞれです。一般的に語学の習得は最も時間がかかるので、海外留学を目指したその瞬間から準備する必要があります。

次に、ビジネススクールの場合は、GMAT(あるいは簡易版のEAと呼ばれるExecutive Assessment)、大学院の場合はGREという能力試験があります。これはネイティブスピーカーにも共通の試験なので、それなりに難しい内容ですが、基本的には学力査定の標準試験です(落とすための試験ではない)。

主にこの二つの試験のスコアメイクをしていく上で、英語→GMAT・GREという順番に固執しないことが大切です。なぜなら、英語ばかりやっていると飽きがくるのと、能力試験の勉強をしているうちに全体的に英語力が向上することがあるからです。

お勧めするのは、両方のプロジェクトを同時に進めることです。そんな時間はない!という方、1日のうちに全てを詰め込む必要はありません。同時に複数のプロジェクトを走らせ、煮詰まらず、飽きがこないようにバランスをとって進めることのメリットもあります。

GMATには口語でOKでも文法的にはアウトな表現が多く出題されます。ネイティブだからといって得点が取れる試験ではなく、なんとなくフィーリングで解いてしまうと間違うような問題が多いのです。このため、愚直な努力を重ねた外国人の方が得点が高くでる事態が生じます。文法に強い方には朗報ですね。

さらに、TOEFLのWritingやIELTSの面接では、時事問題や意見が分かれるテーマ(答えがないようなもの)について自論を展開したり、引き出しに話すべきネタを持っておく必要が出てきます。直接的に英語力そのものではないものの、アウトプットしたいと思える内容があるかないかで英語力が判断されてしまうので、こうしたことにもアンテナを貼っておく必要があります。

出願エッセイ

このプロセスには2ー3ヶ月はかけたいところです。オンライン願書だと、質問が2-3こ出てきて、自分の答えをタイプして「Submit」を押せば簡単に完了してしまいますが、適当な回答をさっさと出してしまわないように。一度、願書を出して不合格になってしまった場合、それは学校側の履歴に残り、不利にこそ慣れ有利になることはありません。出願のタイミング、試験のスコアの仕上がり、資料との整合性など願書を一体化したものを最高の状態で学校に出す必要があります。

ライバルたちはアドバイザーを雇って何度も推敲して仕上げたエッセイを練り込んできます(アドバイザー選びについては後日書きます)。有名校はどこもハイレベルでの戦いなので、自分のユニークな点をアピールして、さらにCVと推薦状がそれを裏付けるようにつくりこみましょう。この点、自分の功績については自分の言葉で伝えるのではなく、客観的な事実やデータ、一目で努力したことや困難を乗り越えたことがわかるものを出すのがポイントです。さらに、ビジネススクールの場合、自分をどれくらい客観視できているかということが大事なので(メタ認知力の低い人が良いリーダーにはなれませんよね)、社内で行われた360度評価での部下や同僚のコメント、自分が失敗から学んだこと、チームワークでの経験談などを盛り込むことはとても大切です。

エッセイに盛り込むべき重要なポイントの一つとして、今の自分に足りていないこと、今後学びたいことも学校側にぜひ伝えてください。職歴も人物像も全てがピカピカで、非の打ち所がない候補者像だけ伝えても、そのような生徒がクラスの中でどんな意見をもち、議論に参加できるのか、学校側は知ることができません。何を学びたいのかと言う意欲と自分の専門性や経験とのバランス(その思いを伝えるに足りる実績やストーリー)がとても重要になります。この辺りは、無事に面接まで行った時に、気の利いた面接官の先生ならいい感じで突いてくれるので、さらに自分の思いを自分の言葉で伝えることができるよう準備しましょう。

その他の書類

願書の作成について、上のスコアメイクとエッセイがなんと言っても大きな難所であることは確かですが、CV、推薦状、成績表など、その他の資料についても、準備していく必要があります。全ての書類を揃えるのに早すぎることはないので、ある程度時間の余裕があるうちに取りかかり始めるようにしたいものです。推薦状については、人選とドラフトだけは早めにしておき、内容はエッセイを進めながら調整できるとベストです。

こうして考えると、ビジネススクールの出願準備というものは、プロジェクト管理能力や優先順位、そしてタイムマネジメントなど、実際の仕事の場で重宝される能力なくしては難しいように思います。若い人はなかなか慣れないことが多くて戸惑うかもしれませんが、年齢の高い候補者は候補者で、時間が思うように取れなかったり、人により事情は様々です。

大変な思いをした分だけ、それだけ学べるもの大きいととらえ、臆さずに挑んでほしいと思います。