今度、ビジネススクールのイベントにパネリストとして参加することになったので、MBA関連のことをまとめてシリーズで記事にしておきます。(読者誘導計画)

なぜイギリスの大学にしたの?

ビジネススクールの選択肢 国内 vs. 海外、アメリカ vs. ヨーロッパ

ではまず国選びから。MBAの進学先は日本にもたくさんあり、アジアの近隣諸国にもシンガポール、香港、オーストラリアなど多くの候補があります。とはいえ経営学修士号のメッカといえば、アメリカ、次いでイギリス、フランスなどのヨーロッパ諸国がメジャーです。実際に勉強するケーススタディの発行元などをみても、Harvard、MIT、Stanfordなどの研究チームがダントツに多く、ビジネスの世界は圧倒的にアメリカ主導だといえます。授業料もアメリカの一流高だと2千万円は下らないプロフラムが主流で、ヨーロッパだとこれがかなり割安(半額程度)にまで下がります。期間もヨーロッパのフルタイムプログラムだと1年間で完結するところが多いので、離職期間が短くて済むので人気です。

最近は、Chicago Booth、HEC、INSEADなどが他の地域のビジネススクールのコースを履修できるプログラムもあり、多彩なグローバルな経験や人脈作りができるようになっているので、メインはアメリカ東海岸だけどうち3分の1はドバイキャンパスで学んだり、メインはパリで、後半ばシンガポールに移るということもできます。独身の人や子どもが小さい人にとっては良いプログラムかもしれません。

私の場合は、特に日本が進んでいるわけでもない分野で、日本のビジネススクールにいくメリットが見つからず、言語と多様性の観点から日本のビジネススクールは最初から外しました。というか下のMBAランキングにそもそも上がってくる学校がなかったので、必然的に選択肢から消えました。あと、アメリカ願書を出す時点では、アメリカ、イギリス、フランスを対象国にして幅広くリサーチして、最終的には5校ほどに絞って検討しました。出願する時点でOxfordに決めていたので、最終的にはアメリカとイギリスの2校に出願し、両方から合格を頂きました。

アメリカに住んだことがなければ、アメリカのビジネススクールを選んでいたように思います。 あと、パリの大学にも見学に行きましたが、かなり中心地から離れた田舎だったので、冬場だったこともありここで子育てしながら学業をするのは精神的に辛そうだと感じ(しかもフランス語・・)、出願しませんでした。やはり現場でフィーリングを確認することはとても重要です。百聞は一見にしかず。最終決定を下す前に必ず現地に足を運ぶことをお勧めします。そして、カリキュラムのチェックも抜かりなく。INSEADは第二外国語として仏語が必須。USのプログラムは参加者がマッチョだったりします。大学選びはブランドだけで選ばず、全ての要素を総合的に判断して、最後はガットフィーリングで決めると良いと思います。

どうしてオックスフォード大学にいくことになったの?何がすごいの?

(君が寝た後に毎日少しづつ。。計画を進めたのよ)

オックスフォードは、なんといってもまずはその歴史。大学が形作られたのは12世紀ごろといわれていて、人類史上最初にできた大学の一つといわれています。教育機関、研究期間としても自ずと長い歴史があり、学術界・政界・財界どの分野にいる人でも一度は訪れたいと思う場所なので、優秀な人たちが集まります。オックスフォード大学にビジネススクールができたのは1996年と新しく、Wharton School (1881年設立)やHarvard Business School (1908年設立)、Yale School of Management (1976年)が人間だったら死後の世界にいるか相当な高齢者なのに対して、まだ二十代の若者という若さです。

学校名がサイードビジネススクール(Oxford Saïd Business School)と言われる所以は、Mr. Saïd というシリアの富豪が2千万ドル(24億円@FX 2022.4)を寄付してできたからで、ビルの一角がピラミッドをモチーフに建てられています。ビジネススクールが篤志家の名前を拝命するのはよく見られるケースで、MITのSloan School of Business はMr. Sloan、Chicago 大学のBooth School of Business はMr. Booth からの寄附によって設立されたそうです。相場は数十億円なんですね。Harvard もStanfordもまだ未来の篤志家のために席を空けているようなので、ご興味のある方はご検討を^^。

話がそれましたが、私がOxfordを第一候補にしたのは、2018年時点で大学院を調べた時にSustainabilityやESGの観点で頭ひとつ抜き出ていた学校だったことに加えて、日本からパートタイムで通えるMBAプログラム(月に一度通うExecutive MBAというシニア向けの新しいコース)があることでした。社会的インパクトの分野で、アメリカだとChicago Booth、イキリスだとOxford Saïd がそれぞれ Booth Rustandy Center、Oxford Skoll Centre for Social Entreprenurship という社会起業を促進させる取り組みをしていたことが、そもそも大学院進学を決めた理由でもありました。

Stanford にもCenter of Social Innovation というとても発信力の高い取り組みをしていて、大学もロケーションも最高だったのですが、残念ながらフルタイムオンリーだったのでこちらは出願しませんでした。StanfordはMSXとわれる特殊な学位をだしていて、自分で学びたいカリキュラムを組んでよい自由な大学院コース(1年で卒業できる)もありますが、もしこれに通っていたら卒業後の進路は良くも悪くも大きく変わっていただろうと思います。

自分にぴったりくるMBAプログラムを決めるのはなかなか難しい作業ですが、まず手始めに誰もがチェックするのがMBAランキングではないでしょうか。私ももちろん見ましたが、このランキングは主催団体の評価軸が様々で、しかも毎年結構入れ替わりが激しいのであくまでも目安です。例えば、卒業後の給与の高さを重視するようなランキング(アメリカのMBAが多い)もあれば多様性重視のランキング(ヨーロッパのMBAが多い)もあります。

ただ、ランキングは、あくまで申請する対象校をもれなく検討する材料にするために使用しましょう。後になってあの大学にも申請すればよかった!と思うことのないように、まずは検討段階で、評判のよさそうな候補をテーブルに乗せてみるという手続きを踏むことはとても重要です。申請する学校が決まったら、ひたすらその作業に専念する必要が出てくるのと、後から判断がブレるとタイムロスにつながってしまうため、最初の段階で全方位的に正しく振るいにかけておくことが重要かと思います。この時点では、迷ったらリストに残しておくと良いと思います。

まずは絶対に通わない場所にある学校や他の理由で通わないと思う学校を消去法で外していき、次にある程度ザルの目でリサーチして潰していく(学費やカリキュラムなど自分の選択肢にないものは外す)と、自分なりに納得できるショートリストができるかと思います。そして最後に残った5ー10校くらいについてカリキュラム、学費、申請条件、時期・・と細かくリスト化していくと、申請条件面の重複(GMATやTOEFL・IELTSなどの点数、職務年数)や申請する順番など、やるべきことが見えてくると思います。願書のプロセスには数ヶ月から数年(必要なスコアをとるのに時間がかかる場合あり)もかかる大掛かりなもので、申請にお金もかかるので、10校以上受験することは稀なようです。

これくらいの下準備をしてから、MBAフェアに出かけて各大学のブースを回って話を聞いたり、個別説明会に行ったり、ウェビナーに出席するとかなりピンポイントに必要な情報が取集できると思います。私が大学院探しをしたのはコロナ禍の前だったので、基本的にはフェアの現場に出かけて行って大学の代表の人から直接話を聞くことが多かったのですが、参考になったのは、どんな顔ぶれの人たちがその大学に興味を持っているのか、時々パネルディスカッションなどででてくる卒業生がどのような人なのか(職歴、専門分野、人となり)を見ると、自分がクラスに入った時にこの人たちと一緒に学ぶんだというイメージが湧きやすいと思います。あと、大学のアドミッションオフィスに連絡すると、卒業生を紹介してくれたりするので、まずは1ー2名紹介してもらい、あとは芋づる式に会っていくと生の情報がもらえると思います。私が紹介してもらった先輩はとある大学の助教をされている人だったので、なんだか恐れ多い気がしましたが、思い切って連絡して食事に誘ってみると、たくさんの有益な情報を聞くことができました。

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