お受験園といわれるところ

11月になるとまたこのシーズンがきたなぁ、と幼稚園受験を懐かしく感じる季節です。これから受験される方々は頑張ってくださいね。

と、はるか昔のことに感じますが、上の子が幼稚園を卒園したのはまた今年の春のことで、下の子はまだ後一年残っています。お受験園と言われる幼稚園で過ごした時間はとても特殊だったと感じます。

我が家が通ったのは特に保育時間が短く、平日の午後に習い事をたくさんやり、いろんなことを早期に体験している子が多い環境でした。よく言えば教育レベルが高く、悪く言えば、親同士が肩肘を張ってギスギスした関係になりがちな環境といえます。

一つ勉強になったことは、園児の年齢の子どもたちが手をかければかけるほど達成できることがものすごく広がるということでした。年長児だと、体操ならボールつきや縄跳び連続飛び100回、クロールや背泳ぎで軽く25メートル、逆上がり前回り、跳び箱など、ちょっと努力しないとできない目標をどんどんクリアして、褒められて自信を持つ子どもが続出します。

中には極度のストレスを受けて吃り出す子やイジメに走る子もいましたが、多くは元気に逞しく、お行儀も良く、ハキハキと受け答えができるよく躾けられた子どもたちです。子どもらしくて魅力的な子を見ると、ご両親がしっかり育てられているのだなぁ、と素直に感心してしまいます。

また、親たちの間ではお教室や習い事に関する情報交換も盛んで、あちこちの評判や実績など、最高にタイムリーでインターネットでは拾えないようなものを得ることができたことも貴重でした。特に、紹介者がいないと入れないような教室は保護者間のネットワークなしには難しいので、人脈がモノを言うようです(学年がズレた方がライバルにならなくてよいですが)。

結果的に近隣の幼稚園と合わせて幼稚舎に40名近くが合格したあたり、やはりかなり特殊な環境だったと思います。でも、この合格者数の多さは幼稚園での教育や人脈というよりは、卒園生や似たような家庭が密集しているのが最大の要因です。

超難関小学校の受験結果だけを見てみると、身の回りで大手だけで難関校の合格を手にした人はほとんどおらず、両親とも卒業生だとか、あるいはクローズドな個人塾(卒業生しか入門できないようなところ)のルートがほとんどです。

と同時に皆がこぞって私立を目指すかというとそうでもなく、通っていた園での小学校受験率は8割ほどでした。医師やトレーダーなど高学歴家庭は国立附属小と難関私立の第一希望校だけ記念受験して、中堅校はあえて受験せず、ご縁がなければ中学受験率の高い区立小に進むパターンが多いようでした。

都内の私立幼稚園に話を戻すと、私たちが受験した時には情報源は幼児教室オンリーで、コネクションもなく、全くの手探りで受験をしました。実際に入園してから再確認したことは、幼稚園の入園考査には縁故者が圧倒的に有利だということです。毎年、まず在籍者や代々の卒業生などの縁故者枠から席が埋まっていき、縁故者といっても薄いつながりしかないと選考から外れます。

一般の人が受験するはるか前からおじいちゃん、おばあちゃんたちが孫を連れて学校行事に参加し、顔なじみの園長先生にご挨拶に来ているのを何度も目撃し、親子三代でこの幼稚園に通う…というような家庭は漏れなく選ばれます。

次に有利なのは、近隣の在住者です。幼稚園というところは、普段から騒音や通行のことで隣近所からクレームが来ることが多いため、ご近所の志願者は優遇されます。近いからといって必ずしも通るわけではなさそうですが、かなり有利であることは間違いありません。

幼稚園の娘の学年では、私が知る限り学年40数名のうち、ご紹介なくフリーで入園できたのは我が家ともう一人の二家庭と、洗礼を受けたカトリック教徒のご家庭数組でした。今から考えると無謀でしたが、フリー枠も存在するという証明になりました。

これから幼稚園を受験されるご予定の方はぜひ、ご縁がない中にもご縁を作る努力(行事に参加する、教会の礼拝にこまめに通う、何かの折に身上書を出して近い仲になっておくなど)をされると良いかと思います。全て報われるわけではありませんが、何が縁を引き寄せるかは誰にも分かりません。

そして、いざ合格を頂きお受験園での生活がスタートすると、正直言ってうんざりすることも多々あるのも本当です。でも、子育てに愚直に向き合うまたとない機会なので、やらない後悔よりもやった後悔だと私などは思っています。

さて今月から息子が新年長となり、この苦行も残すところ後一年程となりました。かつて上の子が幼稚園に入りたての頃や年子を抱えての受験に沢山のストレスを背負い込み、私自身の健康を害するというヘマもやってしまいましたが、一人が小学生になってくれて随分楽になってきたので、この先は出来るだけ楽しみつつ残りの幼稚園生活を送りたいと思っています。

上の子を見ていると、幼稚園はあくまで助走期間で、小学校に入ってからが本当の学びの時期だと感じます。未就学の時期に培った「新しいことを学ぶって楽しい!」という原体験や、毎日机に向かうちょっとした習慣って大切だなと感じることは多くあり、子どもが自発的に学んでくれると親もとても楽です。

好き嫌いの分かれるお受験幼稚園かと思いますが、通っているときはなかなか大変でも、いざ卒園してみると子どもにとっては暖かい母校です。小学校がお休みの日には、お兄さん先生、お姉さん先生として登園させて頂けます。

小学校の行事でお休みとなった平日のある日、弟と一緒にお弁当とロザリオを持って幼稚園に二人で出かける姿を見ると、母港のような母校が持てて幸せだなと感じています。

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