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Book review / 「ことばの贈り物」松岡亮子著

ことばの贈りもの (レクチャーブックス◆松岡享子の本 2)
松岡 享子
東京子ども図書館
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この秋に新年長クラスに上がって、推奨された本、(『ことばの贈りもの』)がとても良かったので、こちらで紹介させていただきます。

ひとことで言うと、ことばというものは子どもにとって一生の財産なのだなぁ、ということを改めて感じ、「ことば」というものがいかに子どもの精神世界と深く結びついているのかということや、おとなには子どもに豊かな言語的な環境を準備する責任があるということを今一度納得できる本でした。

私は幼児教育学でよく耳にする「読み聞かせの大切さ」ということを鵜呑みにしてきていて、なぜ本や読み聞かせというものが重要なのかについては、実はあまり考えたことはありませんでした。

我が家では夫も私も読書好きなので家の中は本だらけ、子どもにも毎月10冊は絵本を買っては古いものを寄付したりしています。寝る前に時間があるときは絵本を読み、なんとなくこの分野では高得点なんじゃないかという自負があったのですが…この本を読んで、本質的なことを抑えていなかったことに気づきました。

いつの間にか、蔵書を整えたり、1日に何冊か読み聞かせをすること自体がルーティンになり、表面的にこなしている自分がいること。こっちの事情を顧みず話しかけてくる子どもの話を遮ったり、忙しいときは子どもの話がながら聞き。ときにはパソコンの画面を見たり、スマホをいじりながら、あっちの部屋に追い払っている自分がいたりして…。

子どもに食べさせ、服を与え、清潔な日常を送るという責任を果たしつつ、習い事や幼児教室など将来のためによかろうと思って、ただでさえ足りない時間の中にギューギューと予定を詰め込んで、それを「こなす」毎日。自分の時間さえままならないそんな日々を送るうちに、いつしか「子どもには十分に手をかけている」という傲慢が心に巣食っているのを感じます。

衝撃的だったくだりをご紹介します。

「ちちははのくに」という今では絶版になった本からの引用で、「あたたかい」ということば一つについて語られる部分があります。

「あたたかい」というのは、子供のときに育った雪国で自分の手をとって温めてくれた祖母のぬくもり、稲刈りの終わった後の稲の山に潜り込んだ時の意外なあたたかさ、藁の靴の中に防寒のために入れた唐辛子のあたたかさ…こんな実体験に裏打ちされた視覚的、感覚的な情景が潜んでいることが二ページにもわたって描かれています。

場所や時代的な違いはともかくとして、子どもたちに必要なのは、ことばを単語レベルで仕込むことではないのだな、とあらためて思います。ことばというものがこれまでに子どもの精神世界と深く結びつき、子どもが実体験を通して様々なことばを自分のものにしていくための環境づくりに、親の責任はとても重いと感じます。

ご興味のある方は是非とも読まれてみてください。何か発見があるかもしれません。

 

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