東京サドベリーバレースクールの見学(前半)

先日、お伝えしたとおり今週末は東京サドバリースクールの説明会に参加してきました。

サドバリースクールというのは、米マサチューセッツ州のボストン郊外にあるフリースクール(正規のカリキュラムに準じない学校)がオリジナル校で、従来の押し付ける形の教育とは逆の、引き出す教育をするという試みの学校です。

上の学校は60年代に設立されて50年もの歴史がありますが、その教育理念に賛同する人たちがその後世界中で同様のフリースクールを設立しています(ただし、それぞれの学校は個別に自発的に設立されていて提携校というわけではなく、また各地の学校法上の認定を受けていない組織も多いようです)。

日本でも既に9校ものサドバリースクールがあり、NHKの特番でも何度か取り上げられている中で、ゆとり教育の推進委員の人もパネリストで参加されているのを見ても大変注目されている教育方法であることが分かります。

さて、説明会ですが、スタッフの方2名と在学生4名と保護者の方1名に見学者6名(プラス子供2名)という少人数の会でした。

場所は、生徒にとって静かな環境を守るために公開されておらず、今は世田谷の住宅街にある一軒家にあるのですが、生徒数が増えたため、今の場所に引っ越してきたということです。

校舎(といってもアットホームなお家スタイル)にはたくさんの在校生の写真が貼ってあったので、許可を得て撮影した所を下にご紹介しますね。

まず、広めのリビングにソファー、テーブル、ピアノがあり、5歳から17歳までの子どもたち(現在の生徒数は15名)が仲良くリラックスしたりおしゃべるする空間でした。
SS1

壁には掲示板やさまざまなミーティングの議事録などが入った本棚があり、デモクラティックスクールというだけあってスタッフ(先生という呼び方はしないそうです)、生徒、父兄がそれぞれ一票を有して、学校運営の様々な意思決定を共同で行なっている様子が浮かんできました。

コルクボードの中央上にある細かい線の入った資料は学校の収支報告書で、収入からスタッフの給与、賃料、水道光熱費まで全てが生徒に公開され、その使い位置を合議制で決めていくそうです。

その日、案内役だった生徒の一人(13歳)は経営委員会のメンバーをしていたということで、授業料がいくらかを即座に教えてくれて(普通、知りませんよね?)自分は料理が好きなので、学校と交渉して小麦粉を買ってもらい、それで作った料理を他の生徒に販売したことがあるといっていました。
SS2

学校の一日のスケジュールには「昼食」という時間帯が全くないのですが、それは、何かに集中している子供の邪魔をしないようにという配慮で、各人が食べたいときに持参したり、買ってきたり、あるいは上のキッチンで自炊したものを自由に食べるそうです。

SS3

キッチンの壁には、これからの学校をどんなふうにしていこうかというビジョンを写真の切り抜きで計画しているもので、ここでも、生徒やスタッフがそれぞれ当事者意識をもって、自分たちの学校づくりに参加していることが現れています。

上は、こんな校舎がいいな、というものを子どもたちが持ち寄った写真の切り抜きでだそうです。

SS4

自分たちの学校についてもっと知ってもらい、この教育スタイルを広めたい、そんな思いも伝わってきます。

職業柄、興味を惹かれたのが、子どもたちがしきりにお金の配分とか、どうやって稼いで使いたいかということをしきりに口にすることで、上にもしっかりとそれが色濃く反映されているのでした。

なぜかというと、この学校では、遠足や各種イベント、夏休みをいつにするかということから、どんな本を図書室にいれるかなど、全ての活動と予算配分が合議で決められるので、自然と経済活動のサイクルについて考えさせられる環境に置かれるからです。

 

SS7

校舎の二回には生徒が自由に時間を過ごすための部屋がいくつかあり、そのうちの一つには、こんな製作中のオブジェ(?)もあり、中には一日中ガンダムのプラモを作っている子もいれば、最近、算数に目覚めて勉強を始めた子もいたりするそうです。

(小5で九九を始めたということで、一般のカリキュラムと比べるとかなり遅めですが、子供が自発的に学びたいという状態になるのを大人は何もせずじっと待ち続けるそうです)。

この学校で最も印象的だったのは、スタッフの方々と生徒さんたちのなんとも自然体で、お互いを尊重しあう雰囲気の中でしか生まれないようなセルフコンフィデンスを子供一人ひとりに感じたことでした。

代表理事の方にお話を伺うと、この学校で大切にしているのは子どもたちに本当に幸せな子供時代というものを送らせて上げることで、高い自己肯定感を持って貰いたいということだとおっしゃっていました。

例えば、見ず知らずの私のような大人が「どうしてこの学校にきたの?」などと唐突に質問をしても、「通っていた小学校はそれなりに楽しかったけれど一度ここに見学にきて決めました。なぜならどうせ勉強をする意味が分かってからした方がいいと思ったからです」ときちんと答えられました。

そればかりか、「ゲームしていても漫画を読んでいてもいい環境にるのに、なぜ勉強しようと思ったの?」と聞くと「自分が何をしてもいいという自由をもらうって実は結構しんどいことなんです。

その結果も自分が背負わないといけないんで」というので驚きました。

続けて、「どうせやるなら色んなことをちゃんとやりたいな、と思ってある人の講演会を聞きに行ったら、何かを思いついたら30秒以内にアクションを起こさないと行けないと言われて、なるほどと思って今ではノートにやるべきことを書いています」と言っていました。

皆さん、この少年はまだ13歳です。

丸の内で働く30過ぎのサラリーマンがやるようなことを何も与えられないダラダラ、のんびりした時間を送る中で、まだ中1の少年が自ら必要なスキルとしてどうも取り入れた方がよさそうだと判断しているようでした。

子供時代にタップリと自分探しをする時間を与えられるということは、こういうことなのか、と思わざるを得ませんでした。

ちなみに、その子に将来の夢を聞くとアメフトの選手だというので、あぁ、この辺りは子供らしいな、と思ったのもつかの間、「夢を叶えるにはアメリカに留学するのが一番良いと思って来月からフロリダに行く予定なんです」。

自分の夢を叶えるためにはどうすればいいのかを考えて

それを実行に移すレベルにまで達していますよ。

さらに、「ゲームばっかりしちゃダメ、目が悪くなるでしょ!」と人に言われたので、

「本当かな?そういう自分は何時間パソコンしてるんだよ」と思ってネットで調べてみたら、そればデタラメだということが分かった、とその13歳。

 

後半は、まだ発展途上にあるこの学校の別の側面について書きます。

iPhoneからの投稿

 

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