子供が三歳くらいになると、母子分離できる習い事が増える(つまり母親が同伴しなくてよいクラスが多くなる)こともあって、平日にどんなお稽古事をしているかという情報交換が盛んになってきます。

幼児教育熱が高い背景には、何歳までに仕込まないと手遅れになってしまうという臨界期的な発想(例えば、絶対音感や英語の発音など、脳の配線に効果的に働きかけることのできるリミット)があるようですが、どうも企業のコマーシャリズムが後押ししすぎているようで私自身はそれほど信用していません。

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そうはいっても、「ホンマでっかTV」でおなじみの脳科学者の澤口先生の上の著書では、幼児の脳の発達や臨界期についてさまざまな臨床例をあげて話されているので脳科学的にはそういうリミットがあるんだと納得。

ただ、最後のオチが「母親は子供が小さいうちはいえにいるべし」だったところに論理の飛躍を感じてしまいました。

あと、やっぱり幼児教育の効果というものを科学的に検証することが難しい(遺伝子要因、長期的観測が必要など)ためついつい自分自身の経験則でしか結論付けできないのが幼児教育論の難しさだなぁと感じざるを得ません。

ただし、子供いろんな経験をさせてあげることで、感性が豊かになったり成功体験につながったり、将来やりたいことを見つけられたり、自己肯定感を高めることができるなど、プラス要因を感じることができる限りにおいては、習い事も悪くないんじゃないかと思っています(まぁ、母親のガット・フィーリングですね)。

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井深さんの名著(↑)にも最後は直観だと書いてあります。三歳までにこうすべき、ああすべき、と実例が紹介されているので、幼いうちに脳にいろんな刺激を与えることが効果的なのは分かるのですが、結局のところは具体的に何をどうすればどう効果的なのかは個人差や環境的要因が大きすぎて、謎だと感じます。

やりすぎてもよくないでしょうし。

ところで、保育園ママの中には社会的に成功されている方が多々いらっしゃいますが、そんな人たちほど「小学校までは公立でいいと思っている」とか、「必死になって三流校の附属に子供を入れようとするのか理解に苦しむ」というようなことを言っていて、幼児期のお受験にはネガティブなのは面白い現象かと思います。

自分たちが特殊な教育をされなくても、それなりの結果を出してこられたことへの自信と自身がしてきた努力を子供に押し付けるのはほぼ不可能ということが分かっているのでしょう。

まぁ、でも、親としては、例え時間やお金がかかったとしても、子供が幼いうちにできるだけ良い教育環境を整えたいとついつい思ってしまいます。

公立の幼稚園や小学校が定員割れしている一方で、私立の幼稚園や小学校に長蛇の列で人がならぶのを見るにつけ、閑古鳥が鳴いている定食屋さんと幻のシェフのいる名店ではありませんが、教育の世界も「安かろう、悪かろう」なのかしら、などと思ってしまいます。