地方都市で出産後の再就職

読者の方から下のようなご質問を頂きました。

【質問内容】

産休・育休に理解のある会社に勤めていれば、復帰もそれほど難しくないけど、妊娠・出産を機に辞めざるを得ない等があると思うんです。結果、再就職しようにも、「子供さん小さいよね?急に休みとかになっても困るんだけど?」ということで、うまく就職できなかったりってこともあります。地方はまずそうだと思います。

その結果、攻めではなく、守りに徹しなければいけない人も多く、主婦雑誌は、そういう大多数の人の支えな気がします。
私もいずれ退社→出産→再就職・・・と考えてはいますが、正直むずかしさを感じています。

もし、①地方都市、②(その時点で)無職、③子供が小さいという状況の場合、キャリモテさんなら、どうやって攻めていきますか?

【お返事】

上のコメントを頂いた記事の内容というのは、安易な節約に走ると長期的に損かもしれませんという趣旨で、例えば子供を預ける費用が高額なために退職する道を選んでしまうと、細々とでもキャリアを積むケースと比べて生涯賃金に差がでるというようなことをお話しました。

上は、そうはいっても現実は・・・というジレンマを抱えている方からのご質問です。

確かに、理想と現実のギャップ・・・多くの女性が抱えている現実かと思います。

ご質問者がお住まいの「地方都市」ではどういった産業がメジャーであるのか、またどのくらいの労働市場なのか、そして、どういった職歴やスキルが有利なのかといったことに加えて、ご自身の職歴やキャリアパス、そしてどのような働き方をしていきたいのかについては情報がありませんので、あくまで一般論としての私の考えをお伝えしたいと思います。

再就職時点で無職、子どもがいる状態での就職・・・客観的にはどう見ても不利な条件かもしれません。

でも、出産・育児でキャリアにブランクがある女性を企業が採用しようとすることについて、 採用担当者にも打算があるのをご存知ですか?

企業はひとことで言うと働くお母さんという優秀な労働力の「お得感」を狙っています。

長時間労働や残業は控えたい、子供が風邪をひくと休まないといけない、そんな事情を抱える人をわざわざ面接する会社というのは、「少々難有りだけど優秀」な人材を「できるだけ安く戦力にしたい」という打算があるように思います。

働くお母さんとしての「仕事をするためのしっかりした動機付け」と、「ここまではやるけど、これ以上はやらない」という線引きさえきっちりとできていれば復職のチャンスはあるかと思います。

だからこそこちらも必要以上に遠慮なんてすることなんて全くありませんし、「わたしにはこれだけの制限があり、このレベルの労働力とクオリティーを御社に提供できます」と胸をはって労働力のパッケージを提示すればいいと思います。

 それに対する報酬に納得がいけば商談成立、そうでなければ「残念ですが、自分に相応しいもっといい職場を探します」ということになります。

彼らも慈善事業で働くお母さんを支援している訳ではなく、「いいの見つけた、ラッキー」と思って採用面接を依頼しているということでなのであって、あちらとこちらの立場はあくまで対等でしょう。

 ちなみに「子供さん小さいよね?急に休みとかになっても困るんだけど?」というような採用担当者の質問は、決して意地悪な質問ではなくて、当然の確認事項かと思います。無責任な人を採用してしまうと、採用者の責任が問われることにもなるので聞いてくるのです。

 そしてこれはワーキングマザーとして社会的な立場を維持していく上での踏み絵的な想定質問とも言えます。

 子どもが病気でも外のサポートを手配して働く決意があるのであれば、「その場合は〇〇に面倒を観てもらうことになっているので、一切ご迷惑はおかけしません」というのか、

 そうでなければ、例えば「ご迷惑をおかけすると思うので、今回は派遣社員としてのポジションを探しています。ですが、いずれ子どもが手を離れたら正社員として働く道を模索していて、こんな勉強をしています(なので私を採用しておくとこんなお得なことがありますよ)」などとアピールするのか、事前に決めておきましょう。

 そして大切なのは、雇用の形態に関わらず、採用担当者や上司となる人と信頼関係を作ることです。

個人的な見解ですが、私は子育てを優先させたいから仕事の優先順位が二番目になるというのは、十分あり得る話だと思っています。家庭での責任を全う出来る人は、職場の責任も全うできるはずなので、むしろ「育児」という明確な理由があって長時間労働できないという人には安心感さえ抱きます。

 人間としてのその立派な心構えは雇用者に伝えた方がポイントアップかもしれませんし、正直言ってそこが伝わらないような職場なら頭を下げてまで採用してもらう必要性を感じません。

 ところでちょっと気になったのが、ご質問にあった「ある意味恵まれてる人じゃないと無理」というくだりです。

何でもそうですが、好きなことを手に入れることができるのは「恵まれている人」ではなくて、「これまで努力してきた人」や「準備をしてきた人」じゃないかな、と思います。

働くお母さんの大変さを考えたとき、実は私も「女医さんとかいいな~、時間短縮で働けて、高収入で」なんて思ったりしますが、彼女たちは18歳やそこらの時点で将来の道を決めて6年間もの専門的な教育を受けて、その後の厳しいレジデント時代を耐えたからこそ今があるのですね。

帰国子女で三ヶ国語話せて羨ましいな~、なんて思う人がいたとしても、見方を変えれば親の事情で子供時代に転校を余儀なくされて、ある日突然言葉も文化も違う過酷な環境に放りこまれるという経験をしてきたに違いありません。

もしくは同じ働くお母さんでも、実家が近くて子供の面倒を見てくれる環境の人とそうでない人がいたとしても、実家との関係維持に苦労することがあったりと、何事にも表の事情と裏の事情があるので、ただひたすら恵まれているだけの人なんていないと思うのです。

わたしは10年ほどアメリカで移民という立場で暮らしましたが、国籍や労働許可証を持っている、その社会の言語や文化に通じている、ある程度の教育を受けていて、身元保証人がいる、それだけでも仕事を見つける上でのゴールデンパスを手にしているということが分かります。

そして、今の日本で食いっぱぐれることなんて、まずありません。

ハンデはハンデだと思った瞬間にハンデになります。①地方都市、②(その時点で)無職、③子供が小さいことはむしろチャンスかもしれません。

もしご質問者の方が過疎の村や田舎の離島に住まわれていたとしても、このインターネットが発達した時代なら、何かできることがあるはずなのです。

また、「守りに徹しなければいけない人も多く、主婦雑誌は、そういう大多数の人の支えな気がします」、というご指摘にも深く納得しますが、どこかで攻めることをしない人生は先細りというリスクを背負ってしまうということを知っておきましょう。

まずは生活防衛、「守ること」を死守することは打原則ですが、同時に「攻めること」を計画して生きるのか、あるいは「守ること」だけを考えていくのか、そこは大きく違います。5年後、10年後の人生は確実に変わってくるでしょう。

ご質問者の方は、今まだ退職されていないということであれば、最初から辞めると決めずにその会社がどこまで自分を大事にしてくれるのか挑戦してみるのもいいかもしれませんね。

地方都市で小さなお子さんを育てながらワーキング・マザーをしていくということは、都市部とはまた違った大変さがあると思います。周囲の不理解というものは一番堪えますし、不安も大きいこととお察しします。

そんな環境で働くお母さん第一号になることができれば、後進の人たちに希望を与えることができると思いますので、是非とも頑張って頂きたいなと思います。 

働きたいという気持ちがあって、プロとして頑張ります!という態度を上手に伝えることができれば、「ぜひ、うちにきてください!!」といってくれる職場が必ず見つかると思いますよ

幸運をお祈りします!

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