バイ・カルチャーの壁

会社勤めをしていると、二つの部署の利害や言い分が違うことって珍しくないですよね。

今回は私が財務、相手が法務で、お互いの利害を押し通すのが無理な場合に起きた「目からうろこ」事件をご紹介します。

何について驚いたかというと、問題解決の方法というか立ち回りが、日本の企業文化とアメリカのそれとでこんなに違うんだ~、という発見を今さらながらしたことでした。
まず、とある財務上の優先事項が生じ、それを実行するためにリーガルチェックをかけました。

すると法務の担当者から、「この点がリスクだからこうしなさい」という横槍が入ります。

(注:こういうのはよくあることで、ひとつの企業の中でチェック&バランスがあるということは望ましいというか、コンプライアンス上健全な状況だといえます。)

そこで解決策を練らないといけないということになり、財務と法務で何度も協議を行なって、お互いにとっての折衷案が生まれました。

ちなみにここまでのプロセスは全て日本で行われ、この後で欧米のグループ会社に向けてこの折衷案が提案されました。

発信元は財務でも法務でもよかったのですが、今回はたまたま財務から行ないました。
ところが、このことが欧米の関係者をとても混乱指せる結果になってしまったのです。

「財務担当者からの提案がなぜ法務との折衷案なのか?」

「財務の優先事項を押し通すのが筋ではないか?法務にGive in するなんて」

「法務の言い分は法務担当者にいわせるべき」

などという反応が返ってきたのでした。
最初、日本にいる私たち関係者一同は「はぁ?」という感じで、海外からの反応の意味が全く訳がわかりませんでした。

所属部署に関わらず、会社として実行可能な提案をしていくためには折り合いをつけていくしかないという思いから「和の精神」が働いていたのです。

良かれと思った部署間のファンクションを超えた共同作業だったはずなのに・・・。

恐らく、欧米流に考えると、財務担当者は財務のことを何よりも優先して提案をすべきで、それを法務面から押し戻すのが法務担当者であるべきなのですね。

協議プロセスを全くみせないままに、各部署の意向を汲んだ折衷案が提示されたために、「なんだこの二流の妥協案は?」とでも思われたに違いありません。
まぁ、その後、電話会議やらメールやらで説明を尽くして、ようやく分かり合えたのですが、非常に些細なことから生まれたミスコミュニケーションでした。

詳しくかけないのでわかりにくくて申し訳ないのですが、言葉や文化が違う環境においてちょっとした誤解が生む大きな齟齬っていろんな局面でありますよね。
ちなみに一連のプロセスに関わっていた人たちはほぼ全員がバイリンガルで言葉の不自由さは全くなかったものの、バイカルチャー(Bi-cultural)かどうかというところで、日本人的思考だったのかな、と思います。

どっちが優れているという話ではないものの、仕事上のプロトコールの違いはもっと意識して使い分けるべきだったな、と改めて思いました。

部署間の利害関係の調整に奔走するのが部門長の本来の役割ではないとドライに言われてしまえ言い返せませんし、「和の精神」などといくら声高に叫んだところで、日本の常識は世界の非常識(その逆もまた然り)なのでしょう。

日本の社会で評価される資質と、欧米の職場環境で評価される言動は違うということで、割りきって考えるしかないといえます。
いい勉強になりました。

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